キャリアに貢ぐ日々の終わり
今思えば、私は単なる無知な阿呆だった。
この日本社会ではありとあらゆることにお金がかかる。生きるのにはお金が必要なのだ。お金がなければ死ぬしかない。
では、お金を貯めるにはどうすればいいのか?
簡単なことだ。
無知な消費者からむしり取ればいい。情弱ばかりのこの世の中では、自ら進んでカモになろうする人間がたくさんいる。意志薄弱な人間を動かすことなんて容易いことだ。いくらでもお金を貢ぎ続けてくれる。
別に何もしなくていい。ただ待っているだけでお金はどんどん集まっていく。
お金があればそれが正義なのだ。
お金がなければ、ただの敗者。わずかなお金を必死に求め、惨めに生きながらえるしかない。
それを奴らは知っている。
知っているからこそ、人を騙しながらも平気な顔して生きていられるのだ。いくらお金を貪り喰らってもなんとも思っていない。むしろ、喜びを感じ生きがいとしている。まさに鬼畜の所業。
奴らとは何者か。
奴らとは、キャリアに他ならない。
私はそれを知らなかった。
だから、キャリアに何年も契約し続けてしまった。あの不明瞭で不可解な料金設定にもっと早く疑問を呈するべきだったのだ。どう考えてもおかしいと。
毎月の料金に見合うだけのサービスは提供しているのだろうか。そもそもプラン料金は何を基準に設定されているのだろうか。全国民から毎月10,000円を集めたら一体どれほどの金額になるのだろうか。
私は思った。キャリアにお金を払い続ける価値は無い、と。これ以上貢献するのは馬鹿げている。だが、少し気付くのが遅すぎた。
法律すらも適用されないほどに奴らはこの社会に深く広く蔓延っている。
誰もが奴らを必要としているからだ。必要だと強く信じ込ませられているのだ。
奴らの支配は永遠に続くかに思えた。
人々には奴らに抗う術はなかったかに見えた。
私もどうしようもないと諦めかけていた。
しかし、
そんな時、彗星のごとく現れたのが、格安SIM(MVNO)である。
格安SIMは、救世主足り得るか

一体だれが想像できただろうか。キャリアと契約せずともスマホを持てると。それもキャリアよりもはるかに安い料金で。
格安SIMは、MVNO(仮想移動体通信業者)が販売する格安のSIMカード、および、そのSIMカードを含むスマホ端末のことを指す。MVNOは、キャリアの回線を借りることで、人件費や回線設備費を削減し、格安で契約できるスマホ(格安SIM・格安スマホ)を提供する事業者だ。
その存在を知った私は、初め、「本当にその料金で大丈夫か?」と疑問に思った。
なぜなら、キャリアが月10,000円近くもするのに対して、格安SIMに乗り換えると月2,000円未満にすることができるからだ。
個人で見ると、そこまで大きな差額ではないかもしれないが、家族(複数人)で考えた場合やこれから何十年もスマホを使い続けることを考えた場合は、とんでもない差額になる。
格安SIMには、何かしらの欠点や欠陥があるに違いない。そう考えた私は、数週間ほど格安SIMや格安スマホについていろいろと調べまくった。
すると、キャリアに比べていくつかデメリット(機能に制限)があることが分かった。
- キャリアメールが使えない
- 通話料金が月額料金に上乗せ
- キャリアよりも通信速度が遅い
の3点だ。
私はこれらデメリットを知って、「なんだ、それだけか」と思った。
そもそも私はあまりスマホを使わない。だから、キャリアのプラン料金は割に合わないと不信感を覚えていたのだが、格安SIMのデメリットはデメリットでも何でもなかった。少なくとも私にとっては、取るに足らない些事に過ぎない。
キャリアメールはほぼ使っていないし、電話も月に数回程度、ネットはWi-Fi環境での使用がメイン。つまり、いつも通りにスマホが使えつつも、月額料金を2,000円未満に節約できる訳だ。格安SIMに乗り換えない手はない。
むしろ、この料金で適正価格のような気がする。格安SIMが安すぎるのではなく、単にキャリアが高すぎるのだ。
これまではキャリアのプランには比較対象がなかったため、高いのか安いのかさえ考えることもできなかった。スマホを使うにはキャリアしかなかったのだから。
比較対象が生まれてようやく、キャリアの阿漕な商売体制に対する怒りが形となった。今まで払ってきたお金は何だったのか、と。
格安SIMという存在を知って、私はキャリアへ強い憎悪を感じるまでになっていた。
この怒りや憎悪を鎮めるためには、すぐさま格安SIMに乗り換えるしかない。
キャリアに未練などあるはずもなく、一刻も早く解約するために私はMVNOとの契約を開始した。
唯一、心残りがあるとすれば、「格安SIMの存在をまだ知らない人たちは、これからもキャリアに割の合わない高い料金を支払い続けることになる」という点だ。
格安SIMが私を含む一部の人にとっての救世主になっても、キャリアの人々に対する支配はまだまだ終わることはない。
全国民が格安SIMに乗り換えるくらいの勢いで広まらなければ、キャリアに対抗するまでにはならないだろう。
どうにか方法はないものだろうか…
→私がIIJmio(みおふぉん)を使う理由~実際に格安SIMを使ってみて~
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